こんにちはでんでんまるです。
- 「なんで当社の従業員は言うことを聞かないんだろうか?」
- 「ブラック校則はそもそもなんで作られたの?」
- 「明らかに形骸化したルールがある理由はなんで?」
こういう悩みはどこの組織にもあるものだと思います。
今回はアメリカの犯罪学者ジョージ・ケリングが考案した「割れ窓理論」を活かした組織運営について書いていきます。
この記事がオススメの方
この記事は企業で管理職をやっていたり、学校で学年主任や、教頭職に就いていたり、組織運営をする立場にある方にオススメいたします。
この記事の信頼性
筆者は20代前半で人材系のベンチャー企業に就職し、20歳で大学中退し社内ベンチャーの企画で起業プロジェクトに参画、20代後半で独立しその会社を20代後半でバイアウトしました。
バイアウトした後はベンチャー企業のCFOに就任し、管理部門の従業員が0だったところから一から管理部門を立ち上げ、30代前半にCFOとして、IPOプロジェクト責任者としてグロース市場にIPOさせることに成功しており、組織運営に関しては執筆時点で15年以上の経験があります。
割れ窓理論とは何か?
割れ窓理論とはそもそも何なのか。Wikipediaによれば以下のとおりです。
割れ窓理論(われまどりろん、英: Broken Windows Theory)とは、軽微な犯罪も徹底的に取り締まることで、凶悪犯罪を含めた犯罪を抑止できるとする環境犯罪学上の理論。アメリカの犯罪学者ジョージ・ケリングが考案した。「建物の窓が壊れているのを放置すると、誰も注意を払っていないという象徴になり、やがて他の窓もまもなく全て壊される」との考え方からこの名がある。破れ窓理論[1]、壊れ窓理論[2]、ブロークン・ウィンドウ理論などともいう。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
先に結論
- ルールは組織を利益創出にのみ集中させる願いを形にしたもの
- どこの組織にも利益につながらない無駄なことが山ほどある
- 形骸化したルールがあるなら廃止するか見直す
- 小さなルールであっても違反した場合はペナルティを課す
- ルールを破るのはいつも上位層であることを自覚すること
ルールは組織を利益創出にのみ集中させる管理者の願いを形にしたもの
今回は会社を例として解説していきます。
そもそもルールはなんのためにあるのか?それは、組織の中にいる人達が余計なことを心配せずに利益を創出することにのみに集中できる環境を作るためです。
管理者の仕事は、従業員が利益創出にのみ集中できるよう環境を整備する=ルールを作ったりメンテナンスしたり、ルールを執行していくということです。
具体的なルールの例として、会社組織で働くときに一番ベースとなるルールブックである就業規則には、色々なルールが記載されています。
出社すべき時間や、退勤時間、業務時間中にしなければならないこと賃金に関すること等等。
これらのルールがもし事前に決まってなかったとしたら安心して働くことはできないですよね?
働いたはいいけど給料もらえませんでした、なんてことになってしまいかねません。
こうしたことが起こらないために、予め会社の権利義務、従業員側の権利義務を就業規則や雇用契約書に落とし込むわけです。
どこの組織にも利益につながらない無駄なやることが山ほどある
難しいのは、ルールは一度作って終わりではないということです。
ルールを作ったら次は運用をする必要があり、求める成果が出ているかどうかを測定したり、ルールが守られているかどうかをチェックしたりする必要があります。
また、会社の設立当初に作られた当時は意味のあったルールも時代の変化や、会社の規模の変化によって実態に伴わないルールになってしまうこともありえます。
そのためルールは作った後にどんどんアップデートしていくあるいは廃止したりする必要があります。
これを怠ると、組織の中に「これってなんでやっているんだっけ?」という目的も不明確な「伝統的な業務」が生まれてしまうのです。
そして、人は習慣化してしまったものをやめることに対して恐怖心を抱く生き物ですので、なかなかやめられなくなってしまい、結果として生産性が下がってしまいます。
形骸化したルールがあるなら廃止するか見直す
あなたが組織の管理・運営を行う立場にある人であれば、まずはご自身の所属している組織において、形骸化してしまっているルールが無いかを洗い出しましょう。
もし自分だけで思いつかなければ、メンバーに聞いてみるのも良いでしょう。
私は定期的に1on1面談やチームミーティングを行っており、かれこれ数年にわたって自分のチームで業務とルールの棚卸しをやってきていますが、未だにいっぱい出てきますw
成長企業のため会社の動きが激しいというのもあるかもしれませんがそれにしてもいっぱい出てきます。
管理者の仕事は、このようにルールが生きているのか死んでいるのかも含めてルールを管理運営していくことです。
小さなルールであっても違反した場合はペナルティを課す
ルールの中には、一見誰でもできそうなルールで影響も小さそうなルールもあります。
得てしてそういったルールが作られた当時は何かしらのきっかけがあってルールが作られたが時が経つとともに風化してしまい、形骸化し、もはや誰も守らなくなってしまったというのは組織においてよくあることです。
ですが、このように守られないルールを存在させておくことは管理者としては非常にまずいことです。
ルールを守らなくても罰則がないということを認めてしまうことにより、他のルールの信頼性が崩れてしまいます。
結果として従業員は言うことを聞かなくなってしまうのです。
あるいは「このルールを守れって言うけど、あっちのルールは守られてないじゃないですか。なんでですか。」と言われても言い返すことができない状況を作ってしまうのです。
これでは管理職失格です。管理職は常に従業員に対して堂々と権限を行使(ルールを守らせる)できる状態である必要があります。そのためには従業員が言い訳できる状態を作らない環境整備をしましょう。
ルールを破るのはいつも上位層であることを自覚すること
ここまで読んで頂きなんとなく管理職のやるべきことは見えてきたかかと思いますが、実は1つ思わぬ落とし穴があります。
ルールを率先して破るのは倫理観・責任感にかける上位役職者がほとんどであるということです。
これまで筆者自身が経験してきた経歴の中でも、筆者が支援してきた会社においてもそうでしたが、この法則は例外なくほとんどの企業に当てはまります。
管理職も結局は人であり、権限を持つと偉くなったと勘違いをしてしまう人がいるのです。
組織の中において業務執行できる裁量が大きくなるだけであり、人間として偉くなるなんてことはあり得ません。
今現在管理職である人、これから管理職を目指そうとする人は高い倫理観と責任感を持ってルールの管理をしましょう。
上役にあたる人がルールを守っていなかったらきちんのフィードバックをしましょう。
もしもそこで逆ギレしてくるような人が多い、上にモノが言えない社風であれば、その会社に見切りをつけても良いと思います。
まとめ
今回は割れ窓理論を活用した組織運営について書きました。
明日から早速ルールの棚卸し、見直しをやっていきましょう。
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あなたの年収があがりますように!