プレイヤー向け 働き方

仕事がきつくて辞めたいけど人手不足で言い出せないときはどうすれば良いの?

こんにちはでんでんまるです。

仕事がきついけど人手不足な会社だから辞めたいと言い出しづらいことってありますよね。

筆者は現在は上場企業のCFOとして財務経理部門を統括しているためどちらかというと「辞めたい」と言われる側の人間です。
一方で若い頃はブラックなベンチャー企業に勤めており、常に人手不足で人員の入れ替わりが激しい会社でした。そのため辞めるときは大変苦労し、最初に言い出してから実際に辞められるまで1年くらいかかりました。。。

今回は管理職としての目線と、従業員側の目線の両方を踏まえて、体験談等も含めて書いていきたいと思います。

 

1.会社に辞めたいと言えない5つの理由

そもそも人はなぜ会社に対して「辞めたい」と言えないのでしょうか?
色々な理由が考えられますが代表的なものとしては以下の5つが考えられます。

(1)人手不足で会社に迷惑がかかると思ってしまう

これが一番大きいと思われます。
会社は人の集合体です。自分以外にも勤めている人がいて、「自分が仕事がきつい、人手不足って認識しているということは、他の人もきっとそう思っているはず。そんな中で自分だけ辞めるって言い出すのはなんだか申し訳ない。。」なんて考えたりしていませんか?

安心してください。あなたの代わりは必ず見つかります。会社はなんだかんだいって回ります。

(2)引き止めにあいそう

退職の意思を会社に伝えたら、引き止めにあうことはよくあります。
更に、業務量を減らすとか、給料を上げるというような待遇改善を条件に引き止めにあったりすると心が揺らいでしまいませんか?
ただでさえ人手不足で忙しそうなところ、退職を言い出すことだけでも大変なのに、会社側から譲歩されたりしたらなんだか申し訳ない気持ちになってしまうかもしれませんが、あなたが本当にきついのであれば断って退職に向けて動いたほうが良いです。

筆者は現在「辞めたい」と言われる側の立場ですが、やはり一度従業員から退職の申し出を受けると、仮に結果として退職しなかったとしてもどうしても将来的に辞めてしまうのではないか?という心理が働いてしまい、教育をどこまでしようか、重要なプロジェクトを任せようかと判断するときには躊躇していしまいます。

(3)上司に伝えたら怒られそう

  • 「忙しいのわかってるよね?」
  • 「人手不足なのに自分だけ辞めるなんて無責任だ」
  • 「今まで育ててやった御を仇で返すのか」

こういうようなことを言われるのではないかと思うと、なかなか言い出せないですよね。
実際こういう発言をする人はいます。

そしてそういう上司がいる会社に長く居続けることはオススメしません。
あなたの心身がボロボロになってしまい、うつ病等になってしまうリスクもあります。

(4)転職先が決まっていない

一刻も早く会社をやめたいけど、転職先が決まってないから言い出せないということもありますよね。
実家に住んでいる人であればなんとか生きていける可能性もありますが、1人暮らしで貯金もそこまで多くない場合には転職先が決まってない状態で退職を会社に伝えるのはかなりリスクが大きいです。
会社に退職の意思を伝える前に転職活動を行い、転職先を確保してから退職の意思を伝えましょう。

(5)転職先で良い人間関係を築けるか心配

仮に転職先が見つかったとしても、転職先で良い人間関係を築けるか不安になりますよね。
まして今の会社は忙しくて仕事はきついけど人間関係は満足しているという場合には余計に心配になるかと思います。

最近では面接の他に、「食事会」や「フリーディスカッション」の場を設けている企業もあります。
選考プロセスに記載がなかったとしても転職先候補に「短い時間でも構わないのですが、現場で実際に働いていらっしゃる方とお話させて頂く機会を頂くことは可能でしょうか?」と聞いてみるのも良いかと思います。そこで実際に働いていらっしゃる方や職場の雰囲気を見させてもらうことで不安を少しでも払拭しましょう。

 

2.人手不足は会社の責任である

これまで辞めたいと言いづらい理由について解説してきましたが
そもそも、人手不足の状態を作り出しているのは会社であり、あなたの責任ではありません。
辞めたいと言いづらい理由の中にあった「人に迷惑がかかりそう」「上司に怒られそう」ということは会社の都合であり、会社側は従業員が退職しないように職場環境を整える努力をしなければなりません。
従業員の離職を防ぐための努力を怠っている企業は、いざそのとき(従業員の退職)が来るとあの手この手でそれを引き止めにかかります。ただでさえ仕事が忙しくてきつくて辞めたいと思っているのに、引き止めにあってなかなか話が前に進まないのは大変辛いですよね。

 

3.後任が見つかるまで待つ必要は無い

ありがちなこととして、「せめて後任が見つかるまでは残っていて欲しい。」というものです。
筆者はこれに騙されて退職するまでに1年もかかってしまいました。
会社によるかもしれませんが、筆者のケースでは「後任の採用を開始したから2~3か月以内には採用できると思うから引き継ぎまでちゃんと終わらせてから退職して欲しい。」と言われてそれを渋々了承してしまいました。

ところが待てど暮せど後任が来る気配が無いため、半年経過した頃に上長であった役員をすっ飛ばして人事担当役員に直接確認したところ「そんな採用してない」と言われてしまいました。

なんと私の上長である担当役員は私の退職の申し出を黙殺していたのです。さすがに私も頭にきて後任が来なくても辞めると上長である担当役員に伝え、結局最初に伝えてから1年後※に辞めることができました。

※半年間も何してたのかと言うと、途中で大きめの税務調査と労基署の調査が入ってしまい、当時は管理部門の責任者だったため、やむを得ず対応してしまったのです。。。

 

4.引き継ぎは可能な範囲で行うこと

筆者のようなケースは珍しいかもしれませんが、意図せずして採用がなかなかうまくいかず後任が決まらないケースはあると思います。どこまで待つかはあなた次第ではありますが、ズルズルと長引くのはあなたの心身に対して悪影響ですのでいつでも辞められるように準備をしておきましょう。

後任の人がいない場合はマニュアルを作っておく

具体的には、最悪後任が決まらない場合でも、別部署の既存従業員や、あとから入社してくるかもしれない後任のために引継書と業務マニュアルを作成しておきましょう。

きちんと退職の意思を表示して、後任の採用も依頼して、マニュアルも作っておけばあなたのことが責められる可能性は低くなります。

 

5.それでもどうしても辞めさせてくれない場合はどうすれば良いか

まずは就業規則を確認して退職届の提出期限を確認する

会社には就業規則があるはずですので、それを確認して退職する場合にはいつまでに会社に伝えないといけないのかを確認しましょう。
会社によっては就業規則がすぐ見られる状態でない会社もあるかもしれません(それはそれで問題なのですが)。

その場合は民法に定められている2週間前としましょう。

第六百二十七条 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
引用:e-Gov法令検索 民法

実際に退職届を出す

会社がどれだけ引き止めをしてこようが、後任が見つかるまで待てと言ってこようが、あなたの心身の健康の方が重要です。
退職届を会社に提出しましょう。期日が来たら退職して問題ありません。

退職届を受理してくれない場合は内容証明郵便で退職届を送る方法もある

ひどいケースだと会社が退職届を受理してくれない場合もあります。
この場合は内容証明郵便等を使って会社に退職届を送りましょう。
注意点としては、会社側としては内容証明郵便で退職届が送られてきた場合はあなたに対してかなり攻撃的な態度を取ってくる可能性もあります。
そうした嫌がらせ行為等は手帳に記録したり、録音する等していつでも労基署に証拠を出せるようにしておきましょう。

最後の手段としては退職代行を使うことも視野に入れる

もう上司と顔を合わせることすら辛い。退職を言い出すなんてとんでもないというくらい心身が疲労してしまっている人もいるかもしれません。

会社にとってはあなたの代わりはいくらでも見つかりますが、
家族にとってのあなたの代わりは絶対に見つかりません。
会社に残り続けて心身が壊れてしまう前に、退職代行サービスを使って退職するということも1つの方法です。

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